ずっと書きたかったんだけど、
書いたら何かが崩れるような気がしてずっと書けなかった小噺。
を、ついに書きました。
最早 書き手側のノリが同人なんですが……今更か……
とりあえず孝二郎には謝罪の気持ちでいっぱいです☆
(わかりやすい嘘をつかないで下さい明石さん)
今日は、何かおかしい。
慶一郎さんと颯一郎さんが庭の隅にしゃがみ込んで密談していたり、
将二郎さんが花瓶を手にうろついてたり。あ、今度は新聞紙持ってる。
とりあえず、なんだか若菜一家全員そわそわしてる。
その中でも何が一番おかしいかというと、みんな、孝二郎さんが来たら隠れる。
あまりに気になるので、思い切って慶一郎さんに尋ねてみたら。
「まあ……言うなればドッキリだな。孝二郎には気づかれるんじゃねーぞ」
コレはもしや……内緒の誕生パーティーを計画してる、感じ……?
そしてお昼。
慶一郎さんの命令で、孝二郎さんは若菜のお屋敷の離れに呼び出されたのだった。
戸惑いながら孝二郎さんが障子を開けると――
「孝二郎いつもありがとな!」
「孝二郎さんいっつもありがとねー!!」
「……ありがとう」
「「「斯波さんいつもありがとうございやすッッ!!」」」
「え……ありがとうなんですか? おめでとうじゃなくて……?」
「あ、あの……」
「ホラ見て見て孝二郎さん、コレ俺のプレゼントね! 肩たたき券!」
「話を聞いて……」
「……カーネーション……」
「話を聞いて下さいっ!!」
「何だよ、うっせーなー。大声出すなよ。シラけんだろが。
コレやるからそんなピリピリすんなよ。ホラ酒。今日ぐらい一緒に飲もーぜ」
「「「オォ―――ッッ!!」」」
「ですから……!」
「……どうかしたんですか? 孝二郎さん」
「……私の誕生日は明々後日なんですが……」
(沈黙)
「え!? なんで……ま、まさか間違えたんですか慶一郎さん」
「いや? 何も間違っちゃねーぜ」
「え……どういう事ですか……?」
「やー、ホラ、今日って……ねえ?」
「……うむ」
「………え、あの……慶一郎様? まさかとは思うんですが、今日って……」
「母の日に決まってんだろ」
「母の日で~す!」
「……母の日、だな」
「えええええ!? なんでそんな皆さん示し合わせたようなんですか!?
なんでそんな一致団結しちゃってんですか!?」
「……そんな事ですか……」
「こ……孝二郎さ……ん?」
「一体誰のせいで私が母親呼ばわりされるポジションについてしまったと思ってるんですか!
あなた方のせいで椿にも栄粋会にも扇【シャン】にも笑われたりするんですよ!!」
「うわ孝二郎がキレたぞ!」
「こういう場合は逃げるに限るよーホラ慶早くー!」
「お待ちなさい二人とも!」
「コイツらを若菜『一家』と名づけるからには、本物の家族みたいに書こう」
という思いが当初からありました。
将二郎→父 孝二郎→母 慶一郎→長男 颯一郎→次男
(強いて言うなら葉子は嫂)(意図的に難読漢字)
ちなみに将二郎は新聞紙に包んだカーネーションをプレゼントしてます。
ていうか孝二郎イジったの初めてかもしれない。
あ、最後あたりに出てくる「椿」「栄粋会」「扇(と書いてシャンと読む)」は、
若菜一家の……一家の……友達組織、です……(適切な言葉が見つからない)
前も思ったんだけど、コレ具体的にちゃんと日本語で表すとどういう感情なの? なんか気になる……
漢字は……うん、あんま気にしないでもらえると嬉しいよ!